五感で学ぶ環境の島「佐渡」~体験しよう!「食・農・環境」学習プログラム~

佐渡の自然共生を調べよう

「生きものを育む農法」とは

●水田、水路に「江」を設置する取り組み
佐渡では、農薬や化学肥料を削減するだけでなく、生き物が暮らしやすい水田環境を作り出す農法「生きものを育む農法」に取り組んでいます。
その取り組みのひとつに、田んぼの一部を掘り込む江(深み)があります。中干し期に水生生物の避難場所となる、江を作ることによって、一年中、田んぼの中に生き物が暮らすことができるようになるのです。

●冬の水田に水をためる取り組み
「ふゆみずたんぼ」とも言われる冬期湛水の取り組みが行われています。稲刈り後も田んぼに水深5cm程度の水を貯めておき、年間を通して生き物が暮らすことができる環境を作っているのです。
冬の間、田んぼに水を張ることで水辺の生き物が増え、冬鳥などに生息場所を提供します。このため、トキやコウノトリだけでなく、ガンなどのさまざまな生き物との共生を目指して、冬期に水を張る取組は各地で行われています。
佐渡での冬期湛水も年々取り組み農家が増えており、平成21年度は前年の約1.4倍、面積にして約34haほどに広がりました。
冬の間、田んぼに水を張っておくことは、化学肥料を減らすことや雑草の発生を抑えることになり、除草剤の使用を減らすことにも役立っています。

●水路などを工夫する取り組み
水田魚道の設置に取り組んでいます。作られた魚道によって、水路と田んぼの間で生き物が行き来できます。また、田んぼのわきの水路によって周りの野山と分断されているところでは、水路にフタをすることで、カエルなどが産卵のために山と田んぼを行き来できるよう、生き物の生活行動を考えた取り組みが行われています。

●休耕田をビオトープにする取り組み
お米を作っていない田んぼや休耕田を、ビオトープとして活用することを推進しています。利用していない田んぼをビオトープにして、水路で水田とつなげることにより、生き物を育む環境を作ります。

>>佐渡の自然共生を調べようにもどる