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持続可能な開発を考えるきっかけとしてのトキ

国際保護鳥に指定され、学名「ニッポニアニッポン」としてわが国の名を冠されているトキは、かつては東アジアの広い範囲にわたって生息していました。
明治期以降、乱獲やえさ場となる水田の減少などにより生息環境が悪化し、2003年に最後の一羽だったキンの死亡により、日本における野生種としてのトキは絶滅してしまいました。
私たちは経済的に豊かな生活を求めて自然に過大な負荷をかけ、自然の循環を断ち切ってきました。その結果、多くの生物が絶滅の危機に瀕しています。
トキをはじめとする野生生物は、自然の循環が維持され、様々な生物が生息する環境の中で生きています。トキの野生復帰は、自然の循環が維持された社会システム=持続可能な社会を創り出そうとする試みです。野生復帰を考えるとき、最も大きな課題はこの持続可能な社会システムをどうやって創り出すかと言う点なのです。

食・農・環境を題材としたESD、佐渡

佐渡には持続可能な開発のための教育(ESD)を実現するきっかけとなる材料が、地域形成の根幹に係わるような形で存在しています。
その一つとして佐渡市では、2008年度から「朱鷺と暮らす郷づくり認証制度」を立ち上げています。これは農薬と化学肥料の削減と「生きものを育む農法」を組み合わせた取組です。生産された米は、佐渡コシヒカリ「朱鷺と暮らす郷」と名づけて販売され、売上の一部はトキ募金に寄付されています。
「佐渡の自然とトキの野生復帰から学ぶ、食・農・環境~人と自然の共生」は、「エコアイランド佐渡」を題材として「関心の喚起→理解の深化→参加する態度や問題解決能力の育成」を通じて「具体的な行動」を促す、というESDの学びのあり方に軸足を置き、子どもたちの「生きる力」を育むために全国で実施されている環境学習プログラムの支援を目的に制作しました。