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保護者の方へ

今日、グローバル化が進展する中、地球環境や資源・エネルギー、食料、貧困など人類全体で取り組まなければならない問題が深刻化しています。
これらの課題を解決し、人類社会の持続可能な発展を実現するためには、社会を担う一人一人の知識、技能、価値観、生活態度、生活様式の変革が必要であり、教育はその根幹を担うものです。

ESDとは、“持続可能な社会の担い手を育む教育”と表現されますが、持続可能な社会の構築に向けた課題は国・地域により異なっています。そのため、ESDの推進にあたっては各国・各地域の実情に応じた取組が求められるものとなっています。
我が国においては、ESDの目指すべきものを「地球的視野で考え、様々な課題を自らの問題として捉え、身近なところから取り組み、持続可能な社会づくりの担い手となる」よう個々人を育成し、意識と行動を変革することとしています。
また、人格の発達や、自律心、判断力、責任感などの人間性を育むという観点や、個々人が他人、社会、自然環境との関係性の中で生きており、「関わり」、「つながり」を尊重できる個人を育むという観点が必要であるとしています。

このような中、2008(平成20)年には教育振興基本計画にESDの理念が盛り込まれるとともに、学習指導要領の改訂において、ESDの理念に沿った学習内容の充実が図られるなど、我が国の教育制度の中でESDの取組を一層進めるための基盤が醸成されつつあります。
一方、多くの学校では総合的な学習の時間などにおいて、環境や国際理解をテーマとした学習が行われているところではありますが、ESDの理念を踏まえ、様々な課題について各教科での取組を含めた総合的なアプローチは、十分とは言えない状況にあります。今後、教育振興基本計画や学習指導要領を踏まえ、各学校段階において、ESDの観点から様々な課題を総合的に取り扱う、具体的な学習活動を一層充実強化していくことが求められています。

東京農業大学「食と農」の博物館では、平成22年度子どもゆめ基金(独立行政法人
国立青少年教育振興機構)の助成金の交付を受け、「佐渡の自然とトキの野生復帰から学ぶ、食・農・環境~人と自然の共生」と題した環境学習支援プログラムを実現することで、一人でも多くの子どもたちの学びに活かされ、わが国におけるESD推進の一助となるよう願うものです。