五感で学ぶ環境の島「佐渡」~体験しよう!「食・農・環境」学習プログラム~

トキを調べよう

トキはどんなところにすんでいるの?

・かつては日本の北海道南部から九州・沖縄まで、ロシア極東(アムール川・ウスリー川流域)、朝鮮半島、台湾、中国(北は吉林省、南は福建省、西は甘粛省まで)と、東アジアの広い範囲に住んでおり、18世紀・19世紀前半までは普通に見ることのできた鳥でした。日本では東北地方や日本海側に多く、太平洋側や九州ではそれほど多くはなかったようです。

・しかし、各国でも乱獲や開発によって19世紀から20世紀にかけて激減し、朝鮮半島では1978年の板門店、ロシアでは1981年のウスリー川を最後に観察されておらず、日本でも2003年に最後の日本産トキ「キン」が死んでしまいました。

・今では野生のトキは中国(陝西省など)に住んでいるだけです。飼育されているトキは、中国、日本、韓国で人工繁殖が進められています。佐渡島では2008年秋から2011年春までに人工繁殖のトキが、野生復帰に向けて合計60羽放鳥されました。

・現在、中国に住んでいる、またかつて日本に住んでいたトキは留鳥ですが、ロシアや中国北部、朝鮮半島など寒冷地に住んでいたトキは渡りを行っていたようです。

・トキはペアで行動する「繁殖期」と、群れをつくって広い範囲で動く「広域活動期」の2つのサイクルがあります。

・「繁殖期」には山間部にある高い木を選んで枝の上に巣をつくります、エサ場は巣から比較的近いところを見つけて生活します。そのため、トキにとって里山の林に近い田んぼは、エサ場として条件がよいとされます。

・「広域活動期」には、群れることにより天敵におそわれる危険を減らすと共に、若い鳥はペアになる相手を探すとも考えられています。

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